学校紹介
【古高日記】 令和7年度 古高の春 はじまりました
4月8日(火)に240名の新入生を迎えました。古高は制服自由化の学校なので入学式はまだ中学校の制服での参加でしたが、入試を突破した自信に満ちた姿は頼もしい限り、充実した高校生活を是非送ってほしいと思っています。合唱部と有志生徒の混声合唱による校歌披露は式典に花を添えてくれました。非常に素晴らしかったです。
9日(水)に行われた対面式・応援団結団式は、3学年すべての生徒が体育館で一堂に会して行われ、その様子は勇壮で背筋が伸びる思いでした。一転、部活動紹介は時折笑いを誘うものもあり、古高生の「おだづもっこ」な場面が垣間見られ、その和やかさに安心しました。
10日(木)からいよいよ1年生にとっての登竜門である応援練習が始まりました。早朝から緊張した面持ちで校庭に整列、応援団の指導のもと「オス」の挨拶からはじまり校歌練習、今まで経験したことのない体験に驚いた生徒もいると思いますが必死にくらいついていました。「フレー フレー 古高 しんにゅうせー 」
応援団・生徒会執行部も「真の古高生」にするべく、春休み返上でエールの練習を繰り返していました。また、新入生が登校する前から会場を準備してもいました。厳しい声がけはするものの、新入生一人ひとりはちまきの結び方や手の組み方など丁寧に手を取って教える姿はなんとも微笑ましい光景でした。
校庭の桜も咲き始めました。来週には満開になるでしょう。その頃には古高の新入生も自信満々に校歌や凱歌を歌い上げるはずです。がんばりましょう。
保護者の皆様、応援練習にご理解いただき朝早くから送迎等ご協力いただき大変ありがとうございます。また、地域の皆様も温かく見守っていただきありがとうございます。
心から感謝申し上げます。
【蛍雪講座】2学年進路講演会「母国ウクライナとともに」
令和5年6月24日(土),2学年の生徒を対象に,ウクライナ出身で仙台市在住の髙橋旺(お)礼(れ)南(な)さん(以下オレナさん)をお招きして講演会を開催しました。5名ほど聴講を希望する3年生も参加しました。オレナさんのお母さんは,ロシアによる侵攻後,ウクライナから日本に避難して来られています。
今回の講演に先立ち,事前にアンケートを行い,生徒がウクライナについてどんなことに興味があるのかを聞き取り,それに沿った形で講演をしていただきました。アンケートの結果,生徒の関心が高かったのは,現在のウクライナの人々の暮らしやウクライナの人々のロシアに対する心情などでしたが,講演ではまず,ウクライナの自然や文化や伝統,豊かな国土などについてのお話から始まりました。オレナさんが用意してくださった美しいウクライナの自然の写真を,第2体育館の壁に白布を3枚繋げて作った急造のスクリーンに,大きく映して拝見しました。
基本的なウクライナについての説明をしていただいた後,ロシアによるウクライナ侵攻後のウクライナの状況をオレナさんの家族の状況を交えながら,生々しく伝えてくださいました。オレナさんはウクライナの北東部ハルキウの出身です。彼女は現在日本で暮らしていますが,侵攻当時,お母さんがハルキウ校外の村にお住まいでした。報道で侵攻を知ったオレナさんが,お母さんと連絡を取ろうとしたのだけれども,なかなか連絡が取れなかったこと。ロシア軍がウクライナに入ってきた後,ロシア軍に連れ去られたウクライナ人についての報道がされるようになった頃に,お母さんが「最近ロシア人を見かけるんだよね」と,のんきなことを言っていたこと。それらは通信手段が遮断され,現地では情報の入手が困難だったことが原因だったということ。いざ脱出しようとしても,ロシア軍によって自由な移動が制限され,困難を極めたギリギリの状態で日本に避難して来れたことなど,手に汗を握る切迫した現地の状況がヒシヒシと伝わってくる講演でした。その他にも,現在,軍隊に所属して各地を転戦しているお兄さんのこと,小学校からの恩師が現在も避難を続けながら,オンラインを活用して教育を継続させていること,オンライン授業中,空襲警報が出て授業を中断しなければならない状況でも,将来の自分のため,将来のウクライナのために勉強を続けたいと訴えてくる子どもたちがいることなど,時折言葉に詰まりながらお話していただきました。同じ地球上で,我々とはこんなにも違う現実と直面している人々がいるのかと驚きながら,生徒たちは真剣な表情で食い入るように講演を聞いていました。
講演の後は質疑応答の時間になりました。複数の生徒が次々と質問や感想を述べました。多くの生徒が主体的に講演を聞いていた様子が伝わってきました。中には,オレナさんが退場した後,聞きたいことがありますと,直接オレナさんとお話をした生徒もいました。
講演後に生徒が書いた感想を読むと,新聞やテレビでは報道されない現実があること,戦争の悲惨さ,平和な環境で学習に取り組めていることへの感謝の気持ち,恵まれた環境にいるからこそ,何か役に立ちたいという気持ちを書いている生徒が多くいました。オレナさんがおっしゃっていたように,我々が享受している日常が当たり前ではなく,いつそれが失われるか分からない。そうならないために,日頃から,そして小さいときから他者を思いやり,他者をねたむ心が大きくならないように積み重ねていくことが大切だと思います。生徒の感想から,講演を聞いて多くの生徒が大切なことに気付き,今後の自分の高校生活や人生に活かそうとしている様子が伝わってきました。
講師を引き受けてくださったオレナさんには,ご家族が大変な状況にある中,ご講演いただいたことに感謝申し上げます。一日も早く平穏な日々が戻りますことを願っております。
古高だより
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